ボッテガヴェネタ:クラシックとモダンが融合する新時代のラグジュアリー
BOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)は長い歴史を持つイタリア発のラグジュアリーブランドとして、職人技と洗練されたデザインで知られています。特にその象徴的な「イントレチャート」デザインは、時代を超えて愛され続けています。
また、近年のボッテガヴェネタは、これまでのクラシックなイメージに留まらず、若い世代からも熱烈な支持を集めており、新たなトレンドとして注目されています。
この記事では、ボッテガヴェネタのデザインの特徴・ブランドの躍進の立役者となったデザイナーたちの紹介とともに、代表アイテムの解説を行っていきます。
ボッテガヴェネタとは
ボッテガヴェネタは、伝統と革新が絶妙に融合した、唯一無二のブランドです。イントレチャートをはじめとする独自の技術で、ファッショニスタを魅了しています。シンプルで洗練されたデザインは、世代やトレンドを超えて支持され、特に若年層からも注目を集める存在です。
ボッテガヴェネタのコンセプトやこれまでのボッテガヴェネタの歩みを知ることで、ボッテガヴェネタが愛される理由がわかりますよ。それではブランド概要からチェックしていきましょう。
ボッテガヴェネタのブランド概要
Bottega Veneta(ボッテガヴェネタ)は、1966年にイタリアのヴィチェンツァで創設されました。ブランド名は「ベネト地方の工房」を意味しています。この名称が示す通り、ボッテガヴェネタは職人技が光る高品質なアイテムを多く生み出しています。特に「イントレチャート」と呼ばれる革の編み込み技法は、ブランドの真髄ともいえるクラフトマンシップの代表です。アイテムそのものが高い完成度を持ち、ロゴなしでもその存在感を放ちます。
もともとボッテガヴェネタは成熟した高年齢層に支持されていましたが、2018年にデザイナーがダニエル・リーからマチュー・ブレイジーに交代して以来、若い世代からの関心が急速に高まりました。ブレイジー氏のもとでブランドは多様性を取り入れ、よりモダンでフレッシュな魅力を放つようになり、特に若年層に強くアピールしています。この変革により、ボッテガヴェネタはクラシカルな魅力と新しい時代感覚の両立に成功し、幅広い層からの支持を集めるブランドへと進化しています。
ボッテガヴェネタの歴史
ボッテガヴェネタは、1966年にミケーレ・タッデイとレンツォ・ゼンジアーロ夫妻によって、イタリア北部のヴィチェンツァで設立されました。創業当初から、腕利きの職人たちによる革の編み込み技法「イントレチャート」が高く評価され、イタリアの上流階級をはじめ、幅広い層から支持を集めました。また、ボッテガヴェネタは映画に登場したり、芸術家のアンディ・ウォーホルに注目されたりと、ファッションだけでなくアートやカルチャーの分野でも名を馳せる存在となりました。
しかし、1990年代に入り、ブランドイメージの転換のためにBVロゴを押し出したことで人気が低迷し、ブランドは一時経営難に陥ります。そんな中、2001年にグッチグループ(現在のケリンググループ)の傘下に入り、再生への道を歩み始めます。特に、トーマス・マイヤーのような優秀なデザイナーの手腕により、ボッテガヴェネタは再び躍進を遂げ、世界的なハイブランドとしての地位を確立しました。彼のミニマルかつエレガントなデザインはブランドの伝統を引き継ぎながらも、現代的な要素を取り入れ、多くのファッション愛好家に支持されています。
ボッテガヴェネタのデザイン哲学
伝統を大切にしながらも、常に革新を取り入れ、時代を超えて愛されるアイテムを生み出すボッテガヴェネタ。「ロゴに頼らない美学」を核に、クラフツマンシップとミニマリズムを追求しています。
ここでは、シンプルでありながらも洗練されたヴィジュアルが際立つ、ボッテガヴェネタのデザイン哲学について見ていきましょう。
ロゴを前面に出さない「目立たない贅沢」
ボッテガヴェネタ設立当初から「When your own initials are enough(自分のイニシャルだけで十分)」というスローガンを掲げています。これは、ブランドの理念である、ロゴを強調しない「目立たない贅沢」を象徴しています。それぞれのアイテムがロゴに頼ることなく、素材や職人技、デザインの洗練さで価値を高めていくのがボッテガヴェネタの目指すブランド像です。
ボッテガヴェネタの製品には、イントレチャートと呼ばれるレザーの編み込み技術が象徴的に使用されており、ブランドのアイデンティティを表現しています。ロゴがなくとも一目でボッテガヴェネタの製品であるとわかるでしょう。
また、同ブランドは最高級の素材を使用し、細部にまでこだわった作りが特徴です。そのため、購入者は見た目だけでなく、触れた瞬間から高級感と上質さを感じることができます。自己を主張せずとも本物を知る人々に愛される、タイムレスな魅力を持っているのがボッテガヴェネタの魅力のひとつです。
ミニマリズムとエレガンスの融合
ボッテガヴェネタの魅力は、ミニマリズムとエレガンスを絶妙に融合させたデザインにも現れています。派手な装飾やトレンドに依存せず、シンプルさを極めた洗練されたデザイン。上質さを感じさせ、目に見える華やかさはなくとも、触れた瞬間にその価値が伝わるよう設計されているのです。無駄をそぎ落としたタイムレスなアイテムたちは、どのようなファッションシーンにも自然に馴染み、性別や年齢を問わず幅広い層に受け入れられています。
実際に、若いころに購入したアイテムをずっと使い続けているという方も多くいます。ボッテガヴェネタの控えめな贅沢は、流行に左右されず、長く愛用できるアイテムとなっているのです。
イントレチャート(編み込み)の魅力
「イントレチャート(編み込み)」は、ボッテガヴェネタの象徴ともいえる伝統的な技法です。この技法は、ブランド創業時に開発され、熟練した職人が細かい革を一つ一つ手作業で編み込むことで生み出されています。
イントレチャートの魅力は、その見た目の繊細さだけでなく、革の特性を活かした耐久性にあります。手作業で編み込まれた革は、使用するほどに柔らかく馴染み、独特の風合いを持ちながら長く愛用することができます。
この編み込み技法は、特にボッテガヴェネタのバッグや財布に採用されており、シンプルでありながら存在感のあるデザインが特徴です。ロゴを前面に出さないボッテガヴェネタにおいて、イントレチャートそのものがブランドのアイデンティティを表現するポイントとなっています。
ボッテガヴェネタの歴代デザイナー
ボッテガヴェネタを語る上で外せないのが、3人のデザイナーたちです。特に、トーマス・マイヤーが経営難からの復興を果たし、ダニエル・リーが革新を加え、若年層からの支持を獲得しました。現在のクリエイティブディレクター、マチュー・ブレイジーは伝統を守りながらも現代的な感性を融合させ、ブランドのさらなる飛躍を支えています。
ここでは、デザイナーをポイントにボッテガヴェネタについてもっと詳しくチェックして行きましょう。
トーマス・マイヤー
出典 businessoffashion.com
トーマス・マイヤーは、ボッテガヴェネタの歴史において、ブランドを再生させた立役者として知られています。エルメスやソニア リキエル・オムでのデザイナー経験がある彼は、2001年、経営難に陥っていたボッテガヴェネタのクリエイティブディレクターに就任しました。彼は、ボッテガヴェネタの本質である職人技と高品質な素材に立ち返り、シンプルかつエレガントなデザインを再構築しました。特に彼の手腕は、ロゴに頼らず、製品自体の美しさと実用性で価値を伝えるボッテガヴェネタのブランドイメージを一貫して守り抜いた点にあります。
マイヤー氏は、イントレチャートの技法を積極的に取り入れ、ブランドの象徴的なアイコンとして再び脚光を浴びせました。これにより、彼は一度失われかけていたブランドのアイデンティティを復興させ、再び世界的な評価を得ることに成功します。
また、彼は、派手さや流行に左右されず、タイムレスな魅力を持つコレクションを展開しました。その結果、ボッテガヴェネタは若年層にも支持されるようになり、モダンでありながら伝統的なクラフツマンシップを大切にするブランドとしての地位を確立しました。
ダニエル・リー
出典 interviewmagazine.com
ダニエル・リーは、バレンシアガやマルジェラ、セリーヌといった名だたるブランドで経験を積んだ、イギリス出身のデザイナーです。2018年にボッテガヴェネタのクリエイティブディレクターに就任しました。彼の登場は、ブランドのイメージを大きく刷新する転機となりました。リーはボッテガヴェネタの従来のクラシカルなイメージに若々しくモダンな感性を加えたのです。
彼の手掛けたコレクションは、伝統的なイントレチャートを現代的に再解釈し、シンプルでありながらも大胆なデザインが特徴です。この新しいアプローチにより、特に若年層からの絶大な支持を獲得しました。ロゴに頼らない「目立たない贅沢」というブランドの精神を尊重しつつも、革新的な素材使いやシルエットがリーのデザインに新鮮さをもたらし、ボッテガヴェネタの人気を再燃させました。彼の手腕により、ボッテガヴェネタはクラフトマンシップの伝統を守りながら、若い世代にもアピールするモダンなブランドとしての地位を確立したのです。
セリーヌ・ボッテガヴェネタ・バーバリーとラグジュアリーブランドを渡り歩いたデザイナー「ダニエル・リー」についてもっと知りたい方は、こちらの記事もチェックしてくださいね。
マチュー・ブレイジー
出典 nytimes.comm
マチュー・ブレイジーは、ベルギー出身のデザイナーで、ラフ・シモンズのメンズコレクションでキャリアをスタートさせ、その後メゾンマルジェラやセリーヌ、カルバンクラインなど、数々の名門ブランドで経験を積みました。2020年にボッテガヴェネタに加入し、クリエイティブディレクターとしての役割を担っています。彼のデザインの特徴は、現代的なアプローチを取り入れながらも、ブランドの伝統をしっかりと尊重したスタイルにあります。
ブレイジーは、ボッテガヴェネタの象徴ともいえるイントレチャートや職人技を活かしつつも、斬新で洗練されたデザインを展開。特にミニマリズムとエレガンスを融合させたコレクションは高く評価されています。彼の手腕により、ブランドは若年層からも注目を集め、ボッテガヴェネタの新たな可能性を切り拓いています。
彼のデザインは、伝統と革新のバランスを絶妙に保ち、クラフツマンシップを基盤としながらもモダンな感性を加え、現代のファッションシーンにおいて独自の存在感を放っています。
ボッテガヴェネタの代表アイテム
ボッテガヴェネタのアイテムは、クラフツマンシップとモダンなデザインが融合した象徴的な存在です。「ザ・カセット」や「ザ・ポーチ」、「ジョディ」など、イントレチャート技法を用いたバッグは、シンプルながらも洗練された美しさで、多くのファッショニスタに愛されています。どのアイテムも、ロゴを前面に出さず、流行に左右されないタイムレスな魅力を持っています。
ここでは、特に人気を集めているアイテムを紹介していきます。
ザ・カセット
「ザ・カセット」は、2019年に発表されて以来、ブランドのアイコンバッグとして確固たる地位を築いています。特徴的なイントレチャートを大胆にアレンジし、太い幅で編み込んだデザインは、カセットテープを彷彿とさせる独特なモダンさを持ちます。
高品質なレザーが使われ、カラーバリエーションも豊富で、スタイリングに合わせて選ぶことができます。特にブラックカラーは、プライベートだけでなくビジネスシーンにも対応し、シンプルながら洗練された存在感を放つ万能なアイテムです。
ザ・ポーチ
「ザ・ポーチ」は、独創的なフォルムが特徴的なアイテムで、ブランドの中でも特に人気を集めています。丸みを帯びたシルエットは柔らかな印象を与え、シンプルながらも存在感があります。
ストラップが付属しており、ショルダーバッグとして使用することもできますが、ストラップを内側に収納してクラッチバッグとして持つのもスタイリッシュな選択肢です。スムースレザーやイントレチャートを使用したモデルなど、素材やデザインのバリエーションが豊富で、様々なシーンに合わせて楽しめる魅力的なシリーズです。
ジョディ
「ジョディ」は、かつて大ヒットしたホーボーバッグのデザインを引き継いだアイテムで、その名は女優ジョディ・フォスターに由来しています。彼女がパパラッチから顔を隠すためにボッテガのバッグを使ったエピソードから、この名前がつけられたと言われています。
ジョディは、洗練されたイントレチャートが特徴で、サイズ展開も豊富です。特に「ティーン」サイズは、マキシサイズとミニサイズの中間で、使いやすいサイズ感として高い人気を誇っています。
カバ
「カバ」は、ブランドを象徴するアイコンバッグの一つで、職人技が凝縮された逸品です。イントレチャート技法を駆使し、二人の熟練した職人が2日間かけて手作業で編み込むことで生み出されています。
シンプルなトートバッグながら、前面に施されたイントレチャートが高級感を引き立て、長年にわたり安定した人気を誇っています。最近ではマキシイントレチャートを採用したモデルも登場し、伝統的な細かな編み込みとの対比が魅力です。どちらも、イントレチャート好きにはたまらない逸品です。
サーディン
「サーディン」は、現在ファッショニスタたちから注目を集めるアイテムです。このバッグは、滑らかな曲線を描いたボディと、彫刻的なメタリックハンドルが特徴で、その名前の通りサーディン(イワシ)を模したユニークなデザインが魅力です。
2022-23年秋冬コレクションでマチュー・ブレイジーが発表し、瞬く間に注目を浴びました。伝統的なジュエリー製作技法を駆使し、芸術作品のような存在感を放つ「サーディン」は、ドレスアップから日常のカジュアルなシーンまで、特別な雰囲気を演出します。既にケンダル・ジェンナーなど、数々のスタイルアイコンに愛用されています。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。
ボッテガヴェネタは、創業以来、一貫して高品質な革製品と職人技にこだわり続けてきました。数度にわたる経営の変化やファッション業界のトレンドの変遷にもかかわらず、その独自の美学とクラフトマンシップを維持しています。
今後もラグジュアリーブランドの定番として人々から愛され続けることでしょう。
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BOTTEGA VENETAの買取について
この記事を書いた人
MODESCAPE
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