アクセサリーにはどんな素材が使われているの?特徴・ケア方法について
身につけることで普段の生活に彩りを与えてくれるアクセサリーやジュエリー。
使用されている素材の種類も様々で、それぞれの素材毎に特色やケア方法も異なっています。この記事ではリユース事業者の観点から、ブランドアクセサリーの素材で良く使われる真鍮・シルバー・ゴールド・プラチナに焦点を当て、素材別に特徴・注意点・ケア方法を解説していきます。
真鍮
アクセサリーの素材として人気のある「真鍮(しんちゅう)」。経年変化が楽しめるのが特徴の素材でもあります。アンティーク感も演出できる真鍮のアクセサリーは、近年特に注目されています。
ここでは、真鍮という金属素材について、扱い方やケア方法などについても見ていきましょう。
真鍮とは
真鍮は、銅と亜鉛を主成分とする合金です。一般に黄銅やブラスとも呼ばれています。亜鉛の割合が20%以上含まれるものを真鍮と言い、それ以下の場合は丹銅と区別されます。真鍮は亜鉛の含有量に応じて硬さや色が変わる性質があり、亜鉛が多ければ多いほど黄金色に近い色味になり、少ないと赤みがかった色合いになります。
真鍮の美しい金色の輝きは金に似ており、装飾品や美術品によく使用されます。また、加工の容易さから、楽器や船舶の部品、さまざまな金属部品の製造にも広く利用されています。真鍮は使われる場に応じてさまざまな形状に加工されるため、アクセサリー・インテリア用品・文房具・仏具・金管楽器などに使われています。五円玉の材料としても知られ、親しみやすい金属のひとつです。
空気に触れることで酸化し、時間が経つにつれてそのアンティーク調の色が増し、光沢が失われていく性質も持ちます。
真鍮の注意点
真鍮は取り扱いと保管には注意が必要な素材です。真鍮製品は水分に非常に弱いため、汗や水が付着すると時間が経過するにつれて表面に黒ずみが生じやすくなります。さらに、放置することで緑青と呼ばれる緑色の錆が発生することがあります。緑青は衣服や肌に色を移すことがあるため、見つけたらすぐに対処しましょう。
緑青は人体には無害ですが、長期間放置すると金属自体の劣化を早める原因にもなります。そのため、真鍮製品を使用した後は乾いた柔らかい布で優しく拭き取ることが大切です。また、湿気の多い環境での保管は避け、通気性の良い場所で保管してください。
真鍮のケア方法
真鍮製のアイテムは適切なケアをすることで、その輝きを長く保つことができます。
まず、帰宅した後にアクセサリーを外す際は、柔らかい布で優しく乾拭きをして汗や汚れを取り除くことが大切です。その後、酸化を防ぐためにビニールの小袋など外気に触れにくい場所に保管しましょう。
また、定期的なお手入れとして、銅みがきクロスを使用して磨くことも効果的です。これにより、真鍮の表面についた細かな汚れやくすみを取り除くことができます。
さらに、黒ずみが気になる場合は、お酢や重曹を使った掃除方法もあります。お酢を使用する方法では、アクセサリーをお酢に漬けて約3分程度放置した後、柔らかい布で優しく拭き取ります。お酢を使うことで、表面のくすみを効果的に取り除くことができます。
一方、重曹を使用する場合は、水と重曹を1:2の割合で混ぜ合わせてペースト状にします。ペーストがサラサラになりすぎないように、少しずつ水を加えながら調整し、真鍮の表面にしっかりと絡めて擦ります。細かいデザインや装飾が施されている部分は、細い綿棒を使って汚れを落とすと良いでしょう。アクセサリーを水洗いして重曹を完全に洗い流し、乾いた柔らかい布で拭き取ってください。
シルバー
代表的な金属であるシルバー。アクセサリーに用いられるのはもちろん、コインや日常製品など、幅広く使用されています。多くのアイテムに用いられるシルバーですが、扱い方やケア方法をしっかりと理解されている方は多くないかもしれません。
ここでは、身近な素材であるシルバーについて詳しく見ていきましょう。
シルバーとは
シルバーは、金やプラチナと並んで貴重な地金の一つとされており、日本を含む世界中で長い歴史を通じて宝飾品として重宝されています。シルバーは伸性や展性に優れているため、ジュエリー作りにおいては加工がしやすく、デザイナーにとって扱いやすい素材です。また、物質としての安定性も高いため、長期間にわたってその美しさを保ち続けることができます。
シルバー製のジュエリーは、上品でスタイリッシュな印象を与え、どんなファッションにもさりげなく合わせられるのが魅力のひとつです。この汎用性の高さから、老若男女問わず多くの人々に身に着けられています。シルバーのジュエリーはデザイン性が高く、それでいて比較的手ごろな価格帯で提供されることが多いため、日常使いから特別な場面まで幅広く使用されます。
また、シルバーはお手入れが簡単であり、金属アレルギーが出にくいという特性も持っています。
シルバーの種類
シルバーにはいくつかの種類があり、それぞれが異なる特性を持っています。一見するとどのシルバーアクセサリーも同じように見えるかもしれませんが、使用されている銀の純度によって特性が大きく異なります。
銀は非常に柔らかく、純度が100%の場合は日常使用に耐える強度が足りないため、破損や変形のリスクがあります。シルバーアクセサリー製造には銀の純度を下げ、他の金属を混ぜることで強度を高めています。シルバーアクセサリーの内側やアジャスター部分には純度を示す数字が刻印されます。SILVERやSTERLING、Sterling Silver、Agなど様々なパターンが存在します。
例えば、「925」と刻印されているシルバーは、銀が92.5%含まれていることを意味します。数字が高いほど純銀の含有量が多いことになります。
また、「900」という数字が刻印されたシルバーアクセサリーは、そのアクセサリーの90%が銀で構成されており、残りの10%に他の金属を含んでいます。これにより、純銀よりも強度が増しており、日常的な使用に適しています。
【シルバーの主な種類】
銀の純度 | 特長 |
---|---|
Silver1000 | 純銀、ピュアシルバー、ファインシルバー、サラとも呼ばれ銀の含有率が100.0%。主に宝飾品や工芸品、コインなどの製造に使用されることが多く、その美しい輝きと光沢が特徴です。独特の手触りと輝きを持つ製品が生み出せるため、純銀製のアイテムは特に価値あるものとされています。 |
Silver958 | Silver958は、ブリタニアシルバーとも呼ばれ、銀の含有率が95.8%。英国で1697年から1720年頃に銀貨鋳造の法定品位として設定されていたものです。Silver958は純銀に近い高い純度を持っているため、非常に美しい輝きと柔らかさを兼ね備えています。しかし、その柔らかさから実用性は低く、日常使いには不向きです。 |
Silver950 | Silver950は、五分落ちとも呼ばれ、特に中南米地域で多く見られるシルバーです。メキシコを中心に製造されることが多く、そのため「メキシカンシルバー」とも称されます。銀の含有率は95.0%と高い純度を持っています。 |
Silver925 | Silver925は、スターリングシルバーやソリッドシルバーとも呼ばれ、その名の通り92.5%が純銀で、残りの7.5%には銅などの他の金属が混ぜられています。この合金はシルバーアクセサリーに最も一般的に使用される素材です。純銀よりも硬く、日常使用に適した強度を備えているため、ジュエリーや時計などの製品に用いられています。 |
Silver900 | Silver900は、コインシルバーとも呼ばれており、特に銀貨製造に用いられる銀の一種です。この素材は銀の含有率が90.0%と高く設定されており、残りの10%は主に銅などの他の金属で構成されています。 |
シルバーの注意点
シルバーはその柔軟性と美しい輝きから多くの人々に愛されていますが、取り扱いには注意が必要です。貴金属の中でも比較的やわらかい素材であるため、日常生活の中で簡単に傷がついたり、形が変わったりすることがあります。例えば、リングなどのアクセサリーは日常的に使用しているだけでも摩擦や圧力によって傷が入ることがあるので、硬いものに触れないように注意が必要です。
さらに、シルバーは変色しやすい性質を持っており、これは主に水や空気中の硫黄成分や塩素との化学反応によるものです。「硫化」は温泉や汗、皮脂、化粧品や香水などとの接触が原因であり、シルバーが黒く変色することがあります。また、「塩化」は塩素系漂白剤や海水、プールの水などが原因で、シルバーが腐食しやすくなるため、これらの環境下での使用は避けましょう。
シルバー製品を持ち運ぶ際や保管する際には、変形やゆがみを防ぐためにも、しっかりとした箱や専用のポーチに入れておくのがポイントです。これにより、外部からの圧力や摩擦からシルバーを守り、長期間その美しさを保つことができます。
シルバーのケア方法
シルバーアクセサリーはその美しい輝きが魅力ですが、適切なケアをしないと時間とともに変色や黒ずみが生じることがあります。変色は主に硫化や塩化が原因で、シルバーが空気中の硫黄成分や塩素と反応することによって起こります。これを防ぐためには、日常的なお手入れが重要です。
シルバーのケアには、専用のシルバークロスの使用が推奨されます。このクロスには特殊な繊維や研磨剤が含まれており、シルバーの表面にできた硫化銀や塩化銀の黒ずみを効果的に取り除くことができます。
しかし、アクセサリーがひどく汚れてしまった場合や、激しく黒ずんでいる場合には、専用のシルバークリーナーの使用が効果的です。クリーナーにアクセサリーを浸けることで、頑固な汚れや黒ずみを根本から解消することが可能です。クリーナー使用後は、必ず水でよく洗い流し、柔らかい布で水分を拭き取ってください。ただし、石付きのアクセサリーやいぶし加工されているものにはこの方法は適していません。
シルバーアクセサリーを保管する際には、アクセサリーが完全に乾燥していることを確認し、密封できる小袋に入れて空気を抜いてから保管してください。これにより、空気との接触を最小限に抑え、変色を防ぐことができます。また、使用後は必ず柔らかい布で皮脂や汗を優しく拭き取りましょう。
ゴールド
独特の輝きを持つゴールド。長い間、価値を保ち続けている金素材であり、権威性を表す金属として使用されてきました。アクセサリーとしても高い人気を誇っています。高い対価を払う必要のある素材のため、手に入れたらしっかりとケアしていきたいですよね。
ここでは、ゴールドの特徴やお手入れの方法を解説していきます。
ゴールドとは
ゴールドは独特の輝きと美しさで知られる貴金属であり、長い歴史を通じて高い価値を持ち続けてきました。金は光を反射する特性を持ち、他の金属に比べてより鮮やかな光沢を放つため、多くの文化で豪華さや品位の象徴とされています。アクセサリーとして身につけることにより、瞬時に装いを華やかにし、持つ人に高級感と特別な印象を与えることができます。
金の価値はその希少性にも由来します。自然界で見つかる金は限られており、採掘が困難なため、高い価値を保持しています。金は単なる装飾品にとどまらず、投資対象としても価値を持っています。
K18?イエローゴールドって?ゴールドアクセサリーの種類
ゴールドにはいくつかの種類があり、その中でも特に一般的なのがイエローゴールドです。イエローゴールドは、金をベースに銀や銅を混ぜ合わせて作られた合金で、その鮮やかな黄色味が特徴です。イエローゴールドは特に地金の色をダイレクトに楽しむことができます。
合金である理由として、純金は非常に柔らかい金属であることが挙げられます。純粋な形ではアクセサリーとして使用するには変形やゆがみが起きやすいため、実用的ではありません。ジュエリー製造にはイエローゴールドのように他の金属を配合し、強度を高めた合金がよく使用されます。これにより、合金にすることでう、金の美しさを保ちながらも、ジュエリーとしての強度と耐久性を高めることができます。
そして、ゴールドの純度は「カラット(karat)」で表され、「K」の数字で示されます。例えば、K18のゴールドは24カラットのうち18カラットが金であり、これは全体の約75%が金であることを意味します。K18のゴールドは、変色しにくく、十分な耐久性を持つため、ジュエリー作りに最適とされています。 また、K14やK10などの低いカラット数は金の割合が少なくなるため、価格は抑えられるものの、金属アレルギーのリスクが高まることがあります。
その他にもホワイトゴールドやピンクゴールドなどの変種があり、これらは金に異なる金属を配合することで、異なる色味や特性を持たせたものです。例えば、ホワイトゴールドは金にパラジウムやニッケルを加えることで白っぽい色が出ますし、ピンクゴールドは銅の比率を高めることでピンク色を帯びます。このように、ゴールドの種類はその用途や好み、または金属アレルギーの有無によって選ぶことが大切です。
金の純度別の特徴
純度 | 特長 |
---|---|
K24(純金99.99% ~100%) | K24、つまり純金は、腐敗や変色のリスクがほとんどなく、時間が経過してもその輝きを失うことはありません。その一方で、金の物理的特性として非常に柔らかく、容易に形が変わってしまうため、日常的に身に着けるジュエリーとしてはあまり適していません。純金はコインやインゴットなどの形で加工され、投資や保有資産として扱われることが一般的です。 |
K22(純金91.7%:混合物8.3%) | K22は、K24やK18に比べると一般的な知名度は低いかもしれませんが、近年注目を集めています。K22は、K24の柔らかさと変形しやすさに対する問題を軽減しつつ、金の豊かな輝きと色合いを楽しむことができます。ジュエリーブランドであるクロムハーツが製造する22Kのアクセサリーが有名です。 |
K18(純金75%:混合物25%) | 純度の高さと加工のしやすさ、使い勝手の良さが特徴で、アクセサリーに良く用いられます。ピンクゴールドやホワイトゴールドといった、華やかなカラーバリエーションが楽しめます。加工しやすく使い勝手が良いため、ジュエリー以外にも時計やライター、スマートフォンケースなど、さまざまな商品へと加工されています。 |
K14(純金58.5%:混合物41.5%) | K14はリーズナブルな価格で提供されることが多いのが魅力のひとつ。純金の割合が少ないため、金特有の鮮やかな色味は控えめです。また、金の割合が少ないため、変色するリスクも高まります。純金よりも硬度が高くなるため、耐久性に優れており、文房具や小物などのさらに実用的なアイテムによく使用されます。 |
K10(純金42%:混合物58%) | 最も低価格なゴールドです。手軽に楽しめる金製品として人気。K10の金合金は、高い純度の金に比べて金特有の輝きが弱く、色味もやや異なります。金の割合が少なく、他の金属の影響が強いため、変色やサビが生じやすくなるという特性があります。 |
ゴールドの注意点
金製品を取り扱う際にはいくつかの注意点があります。ゴールドは金属の中で比較的柔らかい素材であり、純度が高いほど柔らかく、傷がつきやすくなります。特に純金のアクセサリーは、日常の使用や保管の際に注意が必要です。 ゴールドのアクセサリーを保管する際には、他のアイテムとの接触を避けるために個別に保管することが望ましいでしょう。アクセサリー同士がぶつかることによる傷や絡まりを防ぐため、アクセサリートレイや専用の袋に仕切りを設けて整理するのがおすすめです。また、宝石やデリケートな装飾が施されている場合は、クッション材や柔らかい布でさらに保護してください。 さらに、金アクセサリーは化粧品やヘアスプレー、香水などの化学物質と反応してしまうことがあります。金の変色や損傷を防ぐため、化学物質を使用した後は完全に乾かしてからアクセサリーを身につけることが大切です。また、入浴や温泉など、水や化学物質がアクセサリーに触れる環境では、金アクセサリーを外すことをおすすめします。
ゴールドのケア方法
ゴールドアクセサリーは、日常的に肌に触れるため、汗や皮脂、化粧品による汚れが付着しやすくなります。外した後は、汗や皮脂など1日の汚れを取るようにクロスで軽く拭き取りを行いましょう。できるだけ目の細かいアクセサリー専用クロスや眼鏡クロスなどで優しく拭くのがポイントです。
汚れがひどい場合には、薄めた中性洗剤を水に溶かし、アクセサリーを優しく漬け込んでください。この際、ソフトなブラシを使ったり、手で軽くなでたりするだけで汚れを落とすことができます。洗浄後は水でしっかりとすすぎ、柔らかい布で優しく拭き取って乾かします。
ただし、ゴールドアクセサリーに宝石がセットされている場合は注意が必要です。宝石によっては水や洗剤が適していないものもあり、その場合は専門のクリーニング方法を選ぶか、プロのジュエリーケアサービスに相談することをお勧めします。
プラチナ
高級アクセサリーに使用されることの多いプラチナ。変質の起こりにくいのが特徴で、指環などによく使われています。定期的にケアをすることで、長期間美しさを保つことができるため、扱い方やケア方法をしっかり確認しておきましょう。
ここでは、プラチナの魅力や扱い方を詳しく解説していきます。
プラチナとは
プラチナは、プラチナは日本語で「白金(はっきん)」とも呼ばれ、白い輝きと重厚感を持つ希少な金属です。特にジュエリー業界で重宝されており、結婚指輪をはじめとする多くの高級アクセサリーに使用されています。
プラチナの白い色調はシルバーと比べてもより深みがあり、重みのある落ち着いた輝きを放っています。そのため、装飾品としてだけでなく、宝石をセットする際の素材としても最適で、宝石の輝きを一層引き立てます。
プラチナとは製品についている刻印の意味
プラチナ製品についている刻印は、純度を示しています。プラチナ製品に刻印されている「Pt」という記号は、プラチナを示す元素記号です。これに続く数字は、プラチナの含有量を千分率で表しており、製品の純度を示しています。「Pt」は、ゴールドアクセサリーに見られる「K18」などの刻印と同様の役割を果たしており、製品の質を確認できるようになっています。
たとえば、「Pt900」という刻印がある場合、それはプラチナ含有量が90%であることを意味しており、製品が900パーツのプラチナと100パーツの他の金属から構成されていることを示します。また、「Pt950」の刻印は、プラチナ含有量が95%であることを示し、より高い純度を持っていることを表しています。
プラチナの注意点
プラチナには耐蝕性があるため、黒ずみや変色の起こりにくい金属です。時間が経過しても色の変色をほとんど経験することなく、長期間その美しさを保つことができます。しかし、割金に銀や銅が使用されている場合は、汗や皮脂の成分と化学反応を起こして変色する場合があるため注意が必要です。
プラチナのケア方法
プラチナの日常的なお手入れとしては、使用後に柔らかい布で優しく拭くだけで十分です。表面に付着した指紋や油分、ほこりを取り除くことで、プラチナの輝きを保つことができます。
さらにクリーニングが必要な場合、週に1回から月に1回の頻度で、より細かなお手入れを行いましょう。中性洗剤を少量溶かしたぬるま湯にプラチナ製品を浸し、優しく汚れを落とします。刻印部分や細かい隙間に溜まった汚れは、柔らかいブラシや筆を用いて丁寧にかき出すことが大切です。ブラシは硬すぎず、ジュエリーを傷つけないよう注意して選びましょう。
汚れを取り除いた後は、柔らかい布でしっかりと水気を拭き取り、完全に乾燥させます。自然乾燥が最も安全ですが、布で優しく押さえつけることで余分な水分を取り除くのも効果的です。プラチナは水に強い金属ですが、水分が残っていると水垢がつくことがあるため、念入りに行いましょう。
それぞれの素材のメリット・デメリット
これまで紹介してきた4つの素材のメリット・デメリットをみていきましょう。
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
真鍮 | 安価。時間とともに変化する色や質感を楽しむことができます。 | 手入れに手間がかかります。緑青がでると肌や衣類に色が移ることがあります。 |
シルバー | 高級感があります。お手入れによって自分好みの見た目に変化させていくことができます。 | 硫化・塩化による変色に注意が必要です。 |
ゴールド | 高級感があります。バリエーション豊富で幅広いファッションに合わせられるのがポイント。 | 価格が高く、変色しやすいのが難点です。 |
プラチナ | 変色や変質に強い金属。 金属アレルギーを起こしにくいのが利点です。 | 高値 (シルバーの50倍以上) 。重量があります。 |
補足:メッキについて
アクセサリーによく用いられるメッキは金属とも深く関係のある加工方法です。メッキは安価で美しく見せることができるコーティング方法ですが、扱い方やケア方法に注意する必要があります。ここでは、メッキについて解説すると共に、見分け方や扱い方についてチェックしていきます。
メッキとは
メッキ加工とは、金属の表面を他の金属で薄くコーティングする技術です。製品の外観を美しく仕上げたり、耐食性を向上させたりすることができます。特にアクセサリーの製造においては「装飾メッキ」とも呼ばれるこの技術が頻繁に用いられ、金、銀、プラチナ、チタンなどの貴金属がコーティング材料として選ばれます。
メッキ加工の最大の魅力の一つは、比較的安価である点です。本物の貴金属製品に比べてコストが低く抑えられるため、消費者は手ごろな価格で外観が美しいアクセサリーを手に入れることができます。
メッキの見分け方
メッキを見分けるにはいくつかの方法があります。ポイントは、「刻印」・「色味」・「重さ」の3点です。
まず、メッキ製品に記されている「刻印」を確認してみましょう。例えば、18K金メッキの場合は「18GP」、3ミクロンの薄さの18K金メッキは「K18 3M」と表示されることがあります。銀メッキ製品の場合は「SILVER G」と刻印されていることも。刻印を確認することで、製品がメッキであるかどうかの手がかりを得ることができます。
次に、金製品の「色味」を確認する方法も有効です。純金は純度が高いほど、オレンジがかった深いイエロー色をしています。メッキ製品はこの特有の色味が薄く、表面にてかりが見られることが特徴です。経年劣化により、メッキが剥がれてベースの材料が露出している場合もあり、これもメッキを見分ける手がかりとなります。
また、金製品の「重さ」を確かめる方法も有効です。金は他の多くの金属に比べて重量が重いため、小さなアクセサリーであってもその重みが感じられます。
これらの方法を組み合わせることで、メッキ製品かどうかをより正確に判断することができます。他にも磁石反応を見たり、プロの鑑定士に見てもらうことで、メッキかどうかを見分けることができます。
種類
素材 | 特長 |
---|---|
金メッキ | 下地の金属の上に、薄い金箔でコーティングしたものです。高級感があり、アクセサリーに向いていて、ホワイトゴールド・ピンクゴールド・マットゴールド・古美色のメッキなど、様々な色味があります。 |
銀メッキ | 抗菌作用があるため、衛生面に優れています。近年のアンティーク人気で、銀古美色などに最初から黒く変色させているものなども存在しています。 |
プラチナメッキ | 美しい輝きで人気を集めています。そのままだとやや暗い色調であるため、磨き上げが必要です。アレルギーを引き起こしにくい金属で、金属アレルギー防止などにも使われます。 |
ロジウムメッキ | 耐摩耗性や耐食性に優れている金属で、くすみにくいのが特徴。見た目がプラチナに近いことから、「プラチナコーティング」「ロジウムコーティング」などとも呼ばれます。 |
メッキの注意点
メッキ製品の扱いにおいては、日常の使用中に特に注意を払うべき点がいくつかあります。
メッキは基本的には非常に薄い金属のコーティング層であり、使用しているうちに剥がれたり、地金が黒ずんだりすることがあります。特に地金が鉄や銅などの素材の場合、さびやすかったり、長持ちしにくいという難点があります。
また、メッキのアクセサリーをつけたまま入浴することは避けるべきです。温水や湯気はメッキ層の劣化を早める原因となり、サビるリスクを高めます。プールや海水浴など、塩素や塩分が含まれる環境でもメッキ製品は劣化しやすくなります。
メッキ製品を綺麗な状態で長く使い続けるためには、定期的にメッキをかけ直しましょう。メッキ層が新しくなり、製品の寿命を延ばすことができます。
メッキのケア方法
メッキは汗や水に弱く、不適切な扱いが剥がれや変色の原因になるため、日々のお手入れが非常に重要です。
まず基本的なケアとして、メッキ製品は使用後に必ず柔らかい布で優しく拭くことをおすすめします。表面についた汗や皮脂を取り除き、製品をクリーンな状態に保つことができます。注意が必要なのは、シルバー製品用の研磨剤入りクロスは使用しない、ということです。研磨剤が入っていると、メッキ層を傷つけ、剥がれやすくなる原因となります。
また、メッキ製品が目に見えて劣化している場合、専門の業者に再メッキ依頼するのが最も安全で確実な方法です。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。素材毎の特色を知ることで、よりアクセサリー選びや、身につけることの楽しさが増していきますね。
素材毎にケアを施せば末長く使用することが出来るので、是非この記事を参考に、お手持ちのアクセサリケア試してみてくださいね。
また、モードスケープではクリーニングやお直しが必要なアクセサリーでも、可能な限り良いお値段をおつけできるように吟味しながらお買取りしております。汚れやダメージがあるものでも、リペアを施して販売することも可能ですので一度ご相談ください。 とりあえず値段だけ聞いて検討したいという場合は、LINE査定などで査定額を見積もることも可能です。お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
MODESCAPE
ブランド服専門の買取店モードスケープです。トレンドから過去の名作まで、ワクワクするブランドアイテムを販売・買取しています。ファッションに関する様々な記事・コラムを配信しています。