セレブから絶大な支持を得る「HOORSENBUHS」のブランドの歩みに迫る!
皆さんは「HOORSENBUHS」というジュエリーブランドをご存じですか?シルバーアクセサリーで有名なブランドといえば「CHROME HEARTS」を思い浮かべますが、このHOORSENBUHSは「ポストCHROME HEARTS」とも呼ばれるほど。さらにセレブや著名人からも絶大な支持を得ており、世界中でも注目を集めています。国内ではロンハーマンやバーニーズニューヨークといったセレクトショップでも展開をしており、「トライ・リンク」というアイコニックなモチーフから知名度も高いブランドです。
そんなHOORSENBUHSの設立者はジュエリーについて独学で学んだり、フォトグラファーとして活動していたりと異色な経歴を持っています。そこでこの記事では、デザイナーの経歴やモチーフとなっているトライ・リンクなどHOORSENBUHSの歴史について解説をしていきます。
HOORSENBUHSとは?
HOORSENBUHSは2005年に立ち上げられた、ロサンゼルスを拠点とするジュエリー・ライフスタイルブランドです。このブランド名は創業者である「ロバート・G・キース」の祖先が貿易商人だったことに由来。所有していた商船の名前を取って、名付けられました。
出典 hoorsenbuhs.com
フォトグラファーからデザイナーへ
ロバート・G・キースは1969年にカルフォルニア州サクラメントで生まれます。彼自身、「昔からデザイナーになりたい」というような夢は持っておらず幼少期のころは土地柄、横乗り文化の影響もありスケートボードやBMXにハマっていたと言います。
次第にプロスケーターとして生きることが夢となりましたが、フォトグラファーに転向。一見ジュエリーブランドの立ち上げとは無関係に思えますが、実際にはここが彼の転機でした。撮影用の小道具用としてヤードセールや交換会などで様々なアイテムを集めている中、ジュエリーに惹かれます。繊細な造形でありながら、重厚感のあるラグジュアリーな輝き。そして年代や地域によって特色のあるスタイルなど、その世界観に没入していきます。
異なる形・色のジュエリーを求めて、インディアン居留地やヴィンテージショップに足を運ぶほど魅了され、いつしか「自分でもジュエリーを制作したい」という意欲に駆られます。そこで試しに粘土を使ってリングを作ってみたところ、知人のジュエリー職人から「これではとてもジュエリーは作れない」と指摘を受けたため、そこから本格的にジュエリー作りを始めます。幾度も施行を重ねたのち、ロバート氏の初となるリングが完成。
自身のアクセサリーとして身に付けて外出していたところ、そのリングに興味を持った女性が「ぜひ買わせて欲しい」と声をかけました。彼は驚きながらも連絡先を交換して、のちに3000ドルでリングを売却。特にジュエリーデザインを学校で学んだという訳でもなく、独学で作ったジュエリーを販売するまでに至ったロバート氏の突出したセンスは、HOORSENBUHSをスタートさせる前から遺憾無く発揮されていました。
そしてこのエピソードは彼にとってブランド創設の大きな後押しとなり、2005年に自身のブランドの立ち上げへと至ります。
飛躍のきっかけ
ブランドはデザイナーであるロバート氏に加え、長年の友人である「ケザー・パーカー」がブランドディレクターを務めています。設立後しばらくは友人関係やネットワークを通じた販売を行っており、今と比べるとかなり小規模な販路で活動をしていました。
そんなHOORSENBUHSが世界中のセレブやアーティスト、スポーツ選手などの著名人から人気を得たきっかけにこんな話があります。転機となったのは映像監督の友人に誘われた「リアーナ」のMV撮影の見学。彼らはHOORSENBUHSのジュエリーをいくつか持参して参加しました。するとリアーナがジュエリーをとても気に入り、その場で2ピース購入してくれたと言います。彼女がその翌日から毎日身に付けていたことでブランドの知名度は急上昇。瞬く間にセレブから愛されるジュエリーブランドとして認知されることになります。
さらに2007年にはニューヨークに拠点を置く高級百貨店「BARNEYS NEW YORK」から販売契約のオファーを受けます。このきっかけを皮切りに様々な有名ブランドや著名人とのコラボレーションジュエリーをリリース。2010年には「Ron Herman」や「ESTNATION」でも取り扱うようになり、日本国内でも認知が広がります。
一貫したモチーフ
HOORSENBUHSのアイコンとして知られる「TRI-LINK」。船と錨を繋ぐ「鎖」と錨自体を表す「H」をモチーフにしており、これにはブランド名との親和性が見られます。このデザインはHOORSENBUHSの一貫したモチーフとなっていて、ジュエリーを見ただけでHOORSENBUHSか否か、一目で分かるようにデザインされています。
これはロバート氏にとって、ブランドに立ち上げるにあたりとても重要なポイントだったようで、「Cartier」や「ROLEX」のように目に入っただけで「何のブランド品を身に付けているのか・おおよその価格帯・高品質さ」を一目で認識させたかったとインタビューで語っています。
このブランディングはすでに成功を収めていて、ブランド設立当初から一貫されたこのモチーフは誰もがHOORSENBUHSだと認識できることに加え、飽きのこないシンプルなデザインはトレンドに左右されることなく長年愛用できるジュエリーになっています。
話題性
一度完成させたジュエリーに高温のバナーで溶かした金や銀の素材を付着させることで、全体が溶けたような奇抜な印象を与える「Sacred Collection」の発表は話題になりました。完成したものを破壊し、再構築するという工程はすべてデザイナー1人で担当しています。そのため大量生産することが難しく、とても希少価値の高いコレクションとなっています。
もう1つ注目されたのがジュエリーブランドとのコラボです。HOORSENBUHSと同じくロサンゼルスに拠点を置く「SPINELLI KILCOLLIN」。ブランドの特徴である「リングド・リング」はいくつものリングが連なったようなデザインで、重ね付けしたりバラバラに付けたりとその日の気分でアレンジして身に付けることができます。互いにミニマルなデザインなのでコラボは見事に調和。両ブランドのエッセンスは残しつつ、エレガントで唯一無二なジュエリーを作り上げました。
ハンドメイドと貴石の品質へのこだわり
ブランドの始まりがロバート氏によるハンドメイドだったということもあり、物づくりに対してクラフトマンシップが見受けられます。また採用する素材にもこだわりを見せ、シルバー・ゴールド・ダイヤモンド問わず、上質なものを提供しています。
全てハンドメイド
HOORSENBUHSのこだわりとして「全てがハンドメイド」という点が挙げられます。短時間で大量の生産が見込める工場での製作ではなく、カリフォルニアの職人によるハンドメイドにこだわるのは、ロバート氏が考案した繊細なデザインまでも正確に実現させるため。
デザインは全面的にロバート氏が担っています。またブランドの世界観も大切にしていると語り、例え新しいデザインが生まれたとしても、最低半年はコレクションに加えるかどうかを熟考。最終的に自分で納得のできるジュエリーのみを展開することで、統一されたコンセプトに仕上がります。
このようなクラフトマンシップがあるからこそ、HOORSENBUHSのジュエリーを愛する顧客たちから長年支持を得続けているのです。
シルバー925
アクセサリーを代表すると言っても過言ではない素材「シルバー925」。銀の純度(含有率)が92.5%のものをシルバー925と呼び、残りの純度が銅であれば「スターリングシルバー」とも呼ばれます。
取り扱いが簡単で錆びにくいのが特徴。長年使っていくと硫化による黒ずみが見られますが、酸化している訳ではないのでクロスや市販の薬品ですぐに取り除くことができます。
HOORSENBUHSで扱っているのは銀と銅で合金されたスターリングシルバー。リングに関しては比較的安価で手に入れることができるため、ブランドを知る第一歩としておすすめです。
18K
ラグジュアリーで華やかな印象を与える18Kのジュエリー。18Kとは純金が75%、混合物が25%で作られているゴールドのことを言います。この混合物には銀や銅、パラジウムなどが含まれており、どの素材を合わせるかによってゴールドの色味が変わります。
HOORSENBUHSで取り扱いのある18Kはローズゴールドとイエローゴールドで、どちらも混合物は銀と銅で構成されています。銅の比率を変えることで比較的強度の高いローズゴールドや、変色に強いイエローゴールドを作ることができるのです。
シルバーよりも細かなケアが必要なため、ジュエリーを使用した後はきちんとクロスで汚れや皮脂を拭き取りましょう。そうすることで劣化や変色を防ぐことができます。
コンビ
コンビはシルバー 925と18Kを組み合わせた、カラーコントラストが非常に美しいシリーズ。両素材の良いとこ取りをしたようなジュエリーで、風変わりなアクセサリーを探している人にはピッタリなアイテムです。コンビではベースに「シルバー 925」そして装飾やアクセントとして「18K」といった組み合わせが多いため、扱いやすいのも嬉しいポイント。
前述したSPINELLI KILCOLLINとのコラボでもこのコンビのディティールが存分に発揮されています。SPINELLI KILCOLLINの特徴であるリングド・リングの繋ぎ目部分に18Kを採用することで、より重厚感のある高級なジュエリーに仕上がります。
ダイヤモンド
ダイヤモンドが装飾されたアクセサリーはHOORSENBUHSのジュエリーの中でもハイエンドなシリーズとして位置付けられています。そのため他のシリーズと比べると価格が1〜2桁変わりますが、その分貫禄溢れる雰囲気を醸し出しています。
HOORSENBUHSで扱われるのはダイヤモンドの中でも最高級を誇る「カナディアンダイヤモンド」と呼ばれるもの。実はダイヤモンドと一概に言ってもグレードがあり、それは「4C」という基準によって判断されています。評価を受けるのは「カラット(重量)・カット(輝き)・カラー(色)・クラリティ(透明度)」の4項目。
カナディアンダイヤモンドの結晶は格段に良質なため、同じく4C認定された他のダイヤモンドと比べても煌めきに違いがあり、その品質の良さが窺えます。
代表シリーズを解説
HOORSENBUHSを語るに欠かせない代表シリーズを解説・紹介します。アイコンとなるモチーフのジュエリーは、意外にもお手頃価格で手に入れることが可能。また素材から生産地まで、こだわりが至る所に詰まったアイウェアも必見です。
TRI-LINK
HOORSENBUHSの顔、シグニチャーとして存在している「TRI-LINK」。帆船の錨と鎖のモチーフがぐるりと一周した、ミニマルなディテールが特徴のリングです。ラグジュアリーな存在感があり、リングを重ね付けしても邪魔しないシンプルさがポイント。
「DAME TRI-LINK RING」は8コマ(サイズ10のみ9コマ)で構成されているやや細身なシルエット。上品さがありながらも手の出しやすい価格が魅力。
「CLASSIC TRI-LINK RING」は上記のリングと比べると1コマが太く、ボリューム感をプラスしたいときにおすすめ。
男女問わず人気を集めているHOORSENBUHSの入門的なシリーズです。
PHANTOM
こちらもTRI-LINKに次ぐ人気を誇っているリング「PHANTOM」。2つのリングをブリッジで繋いだようなデザインで、無機質なその見た目はどんなスタイリングにもフィットしてくれます。
「PHANTOM SILVER RING」は装飾のないタイプのリングを探している人におすすめです。無駄を削ぎ落としたフォルムは華奢でありながらも、しっかりとした存在感があります。
「PHANTOM CLIQUE」はPHANTOMとTRI-LINKを組み合わせたデザイン。ですが取り外して、単一でそれぞれ使用することが可能です。
HOORSENBUHSのアイコンが一体となったようなリングで、ブランドを象徴するジュエリーと言えます。
OPEN-LINK
アクセサリーはリングのみだけでなく、ブレスレットやネックレスも人気があります。もちろん錨と鎖のモチーフはそのままに、ピンの大きさを変えて用途にあったサイズ感で提供されています。
OPEN-LINK BRACELETは3、5、10、15mmのコマの大きさでそれぞれリリースされています。華奢なテイストからラギッドなテイストまで網羅しており、自分に合ったブレスレット選びが可能。片手でも留めやすいトグルクラスプを採用していて、そのトグル部分にはさりげなくダイヤモンドが装飾されています。
OPEN-LINK NECKLACEもブレスレット同様にトグル部分にダイヤモンドが装飾。首元を上品に彩ります。コマのサイズは3、5、10mmの3種類、そして長さは16、17、20、24inchと幅広い展開がされています。
ジュエリー以外にも
HOORSENBUHSを代表するジュエリーは決してアクセサリー類だけではありません。
TRI-LINKがあしらわれたアイウェアは全てハンドメイドで作られています。生産地は眼鏡の聖地である福井県鯖江市。各パーツにもこだわりを見せ、レンズは軽量かつ衝撃強度が高い「CR39」。フレームは「ザイル」と呼ばれる、1950〜70年代のヴィンテージ眼鏡によく用いられていたプラスチック素材。これを採用することで、ジュエリーとも相性度の高い親和性を演出してくれます。
アパレル製品に関してはベーシックなシャツやボトムス、スウェットのセットアップがラインナップ。 またウォレットチェーンにフィットするレザーウォレットもリリースしています。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございます。 一貫したモチーフであるトライ・リンクを筆頭に、ハンドメイドと貴石の品質を徹底したこだわりからHOORSENBUHSの魅力は生まれています。HOORSENBUHSのアイテムは一つ身に着けるだけでも存在感がありますので、是非チェックしてみてはいかがですか?
モードスケープではHOORSENBUHSの買取を強化しています。アイテムの価値を適正に反映し、最高額を見出す査定をいたします。HOORSENBUHSのアイテムを売りに出すか迷っている場合にも、是非モードスケープにご相談下さい。とりあえず値段だけ聞いて検討したいという場合は、LINE査定などで査定額を見積もることも可能です。お気軽にご相談ください。
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HOORSENBUHSの買取について
この記事を書いた人
小川剛司 (MODESCAPE 編集部)
ライター・ファッションモデル。学生時代のアルバイトからファッションの世界へ。大手セレクトショップの販売員、ECスタッフを経て、長年携わったアパレルの経験と知識を活かしWEBライターに。数々のファッションマガジンサイトで執筆を行い、メンズ・レディース問わずおしゃれを発信しています。現在は韓国を拠点にモデル活動しており、更なるファッション知識を探求中! Instagram:@t_t_k_k_s_s