洋服の可能性を広げるISSEY MIYAKE。歴代デザイナーや展開ラインの特徴を解説
人々の生活に寄り添った洋服を作り続けているISSEY MIYAKE。ディティールにもこだわっており、デザイン性も高いのが特徴です。デザイナーの三宅一生は日本人としてパリコレクションに最も早く参加した人物で世界からも高く評価されています。デザイン性や機能性だけではなく、後世に続くような服のあり方を追及し続けるISSEY MIYAKE。歴史や歴代デザイナーに触れながら、その魅力について解説していきます。
ISSEY MIYAKEとは?
1971年にニューヨークでコレクションを発表したISSEY MIYAKE。ウェアからアクセサリーまで幅広く手掛けている日本のファッションブランドです。デザイナーである三宅一生が立ち上げ、若手登用を多く行ったことで多くのデザイナーを世に輩出しました。ISSEY MIYAKEは特徴のある多くのラインを展開していることでも有名です。
出典 isseymiyake.com
ISSEY MIYAKEのコンセプト
ISSEY MIYAKEのアイテムは「一枚の布(=A Piece Of Cloth)」という一貫した考えの元、製造されてきています。体と洋服の間に生まれる「ゆとり」や「間(ま)」の関係を追及した服作りを徹底。西洋や東洋の垣根を取り払い、一本の糸から、オリジナルで素材を開発して、アイテムを生み出しています。特に伸縮性のあるプリーツ素材はISSEY MIYAKEを代表する生地と言えるでしょう。
ISSEY MIYAKEの歴代デザイナー
ISSEY MIYAKEはデザイナーの変遷が複雑なのも特徴。設立者の三宅一生は若手へポジションを与えることで、ブランドの可能性を広げてきました。歴代デザイナーについて見ていきましょう。
三宅一生
1970年に三宅デザイン事務所を設立し、1971年にニューヨークでISSEY MIYAKEのコレクションを発表しました。約30年に渡ってパリコレクションのプレタポルテ部門の中心デザイナーとしても活躍しています。1993年にメンズ部門を、1999年にレディース部門を引退し、その後は会社の監修者となりました。
滝沢直己
1993年にメンズライン、1999年にウィメンズラインを担当し、若手2代目デザイナーとして活躍しました。2007年に引退した後、自分のブランドを立ち上げニューヨークでコレクションを発表しています。ユニクロのデザイナーとしても活躍しました。
藤原大
創業者である三宅一生と同じ多摩美術大学の出身。2007年にISSEY MIYAKEのクリエイティブディレクターに就任。デジタルテクノロジーを用いた洋服づくり「エイポック」を本格的に始動させたのが特徴です。2011年に引退し、レディース部門を宮前義之に託しましたが、メンズ部門は2013年まで単独デザイナーではなくデザインチームを起用しました。
宮前義之
2011年にISSEY MIYAKEのウィメンズデザイナーに就任します。2019年に近藤悟之にレディース部門を引き渡してからは「エイポック」のものづくりを引き継いだ「エイブル」というチームを牽引しています。
高橋悠介
2014年春夏コレクションからISSEY MIYAKE MENのデザイナーに就任。20代後半からメンズ部門を牽引してきた後、2020年からはデザインチーム制を採用することとなりました。
ISSEY MIYAKEの展開ラインと特徴
ISSEY MIYAKEは多くのラインを展開しています。どのラインも特徴が明確で、セカンドラインはありません。 ISSEY MIYAKEの中のクリエイティブチームから独立することも多く、ブランドごとのコンセプトも存在します。ラインそれぞれの特徴を知り、自分に合うラインを見つけてみてはいかがでしょうか。
PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE
服の形を生成した後に、プリーツをかける「製品プリーツ」という手法を用いたアイテムを展開しています。1994年の春夏コレクションからブランドとして展開しています。暮らしの中で生きるデザインをコンセプトに製品を生み出しており、水洗いできてシワになりにくいプリーツは機能性が抜群。着心地とデザイン性の高いアイテムが多く、暮らしを豊かにしてくれるイノベーションブランドです。
HOMME PLISSE ISSEY MIYAKE
2013年に誕生したPLEATS PLEASE ISSEY MIYAKEのメンズラインです。男性の実生活に合わせたアイテムが多く、自由なコーディネートができるのが特徴。PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKEのプリーツ加工技術を活かしながら、異なった加工を行っています。プリーツの強度はそのままに、幅を広げ、体にフィットしながらゆとりを大切にするデザインを採用しています。メンズラインでありながら、女性からも支持を受けています。
BAO BAO ISSEY MIYAKE
2010年からブランドとして独立したSSEY MIYAKEのバッグブランドです。コンセプトは「ピースを組み合わせ構成することで自由自在な形を無限に作り出す」。三角形を組み合わせた構造をしており、たたむと平面、使用すると立体にフォルムが変化するのが魅力。実用性を備えながら、使う時に偶然生まれる見た目の美しさを追及したバッグは年代を問わず人気があります。
132.5 ISSEY MIYAKE
「1枚の布(1次元)から立体造形(3次元)が生まれ、折りたたむと平面(2次元)になり、身にまとうことで時間や次元を超えた存在(5次元)になるように」という思いを込めてつくられたブランドです。素材の開発に特化したブランドで、再生ポリエステル生地を基本素材として採用しています。コンピューターサイエンスから生み出される新製法を反映し、他にはない魅力的なシルエットのアイテムを多く生み出しています。
me ISSEY MIYAKE
2021年春夏コレクションからスタートした最も新しいラインです。快適な生活を目指したアイテムを取り揃えており、コンパクトで扱いやすく、着こなしやすいのが特徴。ストレッチプリーツを使っており、他のラインに比べて色や柄も豊富。遊び心のあるアイテムが多く存在します。
まとめ
機能性とデザイン性を兼ね備えたブランドである ISSEY MIYAKE。ブランドの歴史やデザイナー、ラインを知ることでさらに ISSEY MIYAKEの魅力を感じることができるようになったのではないでしょうか。ブランドごとの特徴が明確なので、自分にマッチするラインを探してみるのもおもしろいですよね。新しい洋服や洋服の製造方法を確立している ISSEY MIYAKEの今後のコレクションにも注目です。
MODESCAPEでは、ISSEY MIYAKEの買取を強化しています。ウェアやアクセサリーはもちろん、近年再注目されているアーカイブアイテムから新作アイテムまで、アイテム一つ一つの価値を理解し適正な査定をいたします。お買い取りをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
ISSEY MIYAKEの買取について
この記事を書いた人
MODESCAPE
ブランド服専門の買取店モードスケープです。トレンドから過去の名作まで、ワクワクするブランドアイテムを販売・買取しています。ファッションに関する様々な記事・コラムを配信しています。