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音楽プロデューサーやファッションデザイナーなど数々の肩書を持つカニエ・ウェスト(Ye)

2022年12月3日

音楽プロデューサーやファッションデザイナーなど数々の肩書を持つカニエ・ウェスト(Ye)

音楽プロデューサーやファッションデザイナーなど数々の肩書を持つカニエ・ウェスト(Ye)

近年何かと世間を騒がせているカニエ・ウェスト氏。 カニエ・ウェストは、音楽プロデューサーやラッパー、作曲家、作詞家など音楽界を牽引しているひとりです。また、音楽界だけでなくファッション界においても活躍しており、アディダスとのコラボレーションスニーカーをスタートしたことがきっかけとなり、世界中のファンを魅了しています。

キャリアから見るカニエ・ウェストの人物像

カニエ・ウェストは音楽業界を中心とする、さまざまな業界で存在感を感じさせる人物です。交友関係も広く、多くの著名人と交友関係を築いているのも彼の人物像を語る上で欠かせない要素です。現在は改名し、イェ(Ye)が正式名となっています。彼の人物像について、人生を辿りながら見ていきましょう。

カニエ・ウェスト
出典 insider.com

全米No.1プロデューサーに

カニエ・ウェストは幼い頃から詩や絵を書くことに夢中で、すでに5歳の時には才能を感じさせる作品を生み出していたと母親のドンダ・ウェストは語っています。シカゴ大学の教授を務めていた母親と共に、シカゴや中国などを渡り歩き、奨学金でアカデミー・オブ・アート大学に入学します。

シカゴ州立大学に編入してから、音楽プロデューサーとしてローカルアーティストに曲を提供していましたが、若手の発掘に定評のあるジェイ・Zに手腕を評価され一気にスターダムに駆けのぼります。ジェイ・Zの6thアルバム「The Blueprint」にプロデューサーとして数曲参加し、全米1位の成功を収めました。

プロデューサーからラッパーへ

元々、ラッパーが夢だったウェスト氏でしたが、音楽プロデューサーとして評価を受けてしまったために、ラッパーとして契約を結ぶのに苦労していました。難航した理由のひとつに、ウェスト氏のファッションが当時のヒップホップに合わないというものがありました。

しかし、彼の才能を逃したくないロッカフェラ・レコードが渋々契約します。そして、彼が居眠り運転で大けがをし、顎にワイヤーを付けて生活しなければならなくなりました。事故をきっかけに表現することへの意欲が増したウェスト氏はデビューシングル「Through The Wire(ワイヤーの間から)」を完成させ、ラッパーとして正当な評価を受けるようになります。デビューアルバム「The College Dropout」は全米2位、グラミー賞で最優秀ラップ・アルバム賞など、3部門を受賞し、音楽業界では華々しいキャリアを築いていきます。

ヴァージル・アブローとの出会い

ヴァージル・アブロー
出典 edition.cnn.com

ヴァージル・アブローはシカゴのファッションショップで働いていたところ、ウェスト氏のマネージャーだったドン・Cに才能を見染められます。ウェスト氏の衣装やツアーグッズなどのディレクションを任されるようになり、数年間の協議の末、2007年に正式にクリエイティブ・ディレクターとしてチームに加わりました。

同年、ウェスト氏とアブロー氏はラフ・シモンズのインターンに申し込みますが、グラミー賞まで授賞した人物をインターンとして扱うことが難しいという理由から、断られてしまいます。さらに、ロンドンの芸術大学であるセントラル・セント・マーチンズからも入学を拒否されます。

しかし2009年、ウェスト氏が本格的にファッション業界へと足を踏み入れることとなります。ヴァージルと共に「FENDI」での1ヶ月間のインターンに参加し、9時~17時までコピー取りなどの雑用をこなしていたというから驚きです。

同じ年の2009年にウェスト氏はファッション業界で以下のような活躍を見せました。

「LOUIS VUITTON」とのコラボによるスニーカーコレクションの発売

「NIKE」とのスニーカーシリーズ「AIR YEEZY」のスタート

ファッションブランド「Pastelle」の立ち上げ(頓挫する)

幅広い交友関係

彼の交友関係は幅広く、著名人にも多くの友人がいます。仲の良いアーティストとは、コラボすることも多く、ジョン・レジェンド、ドクター・ドレー、トラヴィス・スコットとはコラボ曲なども発表しています。

また、俳優のブラッド・ピットとも親交が深く、落ち着きのある俳優と破天荒なアーティストとの友情は世間の話題になることも多くありました。NBA選手のジェームス・ハーデンはウェスト氏と同じアディダスと契約を結んだことから友好関係が始まっています。このように、さまざまな人物との友情関係が、彼のワークにも大きな影響を与えているといえるでしょう。

カニエ氏と働いたことで頭角を現した人物

「Fear of God」のジェリー・ロレンゾは、ウェスト氏のツアーグッズを手掛けてたことで知名度をあげ、ブランドの人気をさらに高めました。また、「1017 ALYX 9SM」の創業者で「GIVENCHY」のクリエイティブ・ディレクターを務めるマシュー・M・ウィリアムズは、ウェスト氏がグラミー賞授賞式で着用する衣装を作ったことから、ファッション業界の中心人物たちと行動を共にするようになります。

クリエイティブスタジオ「JJJJound」を率いるジャスティン・サンダースはウェスト氏が立ち上げたクリエイティブエージェンシー「DONDA」にてアートディレクターを務めます。ウェスト氏の紹介により業界人との繋がりをもち、現在でもさまざまなブランドとコラボして、話題を集めています。

目覚ましい活躍

カニエ・ウェストはラッパーとしてデビューしたのが先ではありますが、ファッション業界での功績も非常に大きい人物です。ウェスト氏は、ブランドとのコラボなどでも多くのアイテムを作っていますが、特に人気が高いのはスニーカーです。

人々が惹かれるデザインのスニーカーは社会現象を引き起こし、希少なスニーカーはオークションで高額な値段がつくため、高額で落札された際はニュースにも取り上げられます。ここでは、彼が大きく注目を集めた活躍について、詳しく見ていきましょう。

LOUIS VUITTONとのコラボ

LOUIS VUITTON×KANYE WEST

2009年にLOUIS VUITTONとのコラボによるスニーカーコレクション「LOUIS VUITTON×KANYE WEST」が発売されました。ストリートファッションにラグジュアリーブランドを取り入れるなど、ウェスト氏自身もルイ・ヴィトンフリークとして有名だったことがコラボのきっかけとなっていると言われています。

「Don’s」・「Jaspers」・「Mr Hudson」の3つのモデルはスエード・カーフレザー・レザーパッチワークなどが使われ、ハイカットからローカットまでさまざまな形のアイテムとなりました。

NIKEとのコラボ「AIR YEEZY」

AIR YEEZY

2009年にNIKEとのスニーカーシリーズ「AIR YEEZY」をスタートさせます。数量限定生産だったため、即完売となったことも話題のきっかけとなります。わずか2モデル6カラーのみの展開で2014年に突如として終了したことで、オークションではスニーカーとしては異例の価格で出品されていました。NIKEで最大の売り上げを誇った「JORDAN」シリーズに次ぐ売上を出し、NIKEの中でも伝説のアイテムとなりました。

コラボが終了した理由は、ウェスト氏がNIKEに対してロイヤリティーを払うことを求め、それを拒否されたことがひとつ。さらにデザインにも制約が多かったことから、契約を解除するに至ったということです。

adidasとのコラボ「Yeezy」

Yeezy

NIKEとの契約を解除した翌年の2010年に、ライバルブランドadidasへの鞍替えという形でコラボ「Yeezy」シリーズがスタートします。adidasはスニーカーだけでなくアパレルや小物などのフルコレクションのデザインを全てウェスト氏に託します。

これまでスニーカーといえばNIKEと言われていましたが、「YEEZY BOOST 750」や「YEEZY BOOST 350」などの新しいシルエットのスニーカーが発売されたことで、adidasのスニーカーも注目を集めるようになります。このコレクションももちろん、発売と同時に即完売します。adidasのコレクションを発表では、自信の楽曲発表も同時に行うことで、それまでになかったイベントとして大きな注目を集めました。

幻のプロジェクト「Pastelle」

2009年にウェスト氏はファッションブランド「Pastelle」の設立のため、動いていました。参加メンバーは、現在ファッション業界で活躍する下記の人物たち。

キム・ジョーンズがブランドコンサル

「CMMN SWDN」のエマ・ヘドルンドとセイフ・バキールがデザイン カウズがロゴデザイン

セレブ御用達ジュエラーのベン・ボーラーがアクセサリー部門

ブランドが設立されていれば、世界中にファンを持つような人気ブランドとなっていたでしょう。しかし、有名な事件である「テイラー・スウィフトスピーチ妨害事件」によって、頓挫してしまったのです。

A.P.Cとコラボ「A.P.C. KANYE」

A.P.C. KANYE

2013年にA.P.Cとコラボレーションしたカプセルコレクション「A.P.C. KANYE」をローンチします。ウェスト氏はA.P.Cのチーフデザイナーであるジャン・トゥイトゥと数年がかりで親交を深めていき、コラボが実現しました。

当初親交を深めることになったきっかけは、ウェスト氏が自身の名前を伏せてA.P.Cのスタジオに訪れたのがきっかけです。互いの製作現場を行き来するようになり、親交を深めながら長い時間を費やして作成されたカプセルコレクションは世界各国で完売するアイテムが続出しました。第一弾の好評を経て、第二弾は2014年の秋冬コレクションにて、フルラインで展開されました。

カニエ氏の現在の状況

2022年10月3日にパリで行われた、Yeezyのファッションショーで「WHITE LIVES MATTER」とプリントされたシャツを発表したことが批判を受けました。「WHITE LIVES MATTER」とは、白人史上主義や極右団体などがスローガンとして使用する言葉で、人種差別的な言動として知られています。

カニエ氏の現在の状況
出典 front-row.jp

また、SNSなどで反ユダヤ主義的な発言を繰り返しており、2020年に白人警官により殺害された黒人男性の死因は薬物だったというデマを拡散させるなどの問題行動が多く見られるようになりました。ウェスト氏がメンタル疾患を抱えていることは以前から公表されていましたが、一連の不適切な行動は容認できないとして、批判が相次いでいます。

カニエ氏との契約を終了

ウェスト氏の社会から批判されるような行動が目立つようになり、これまで友好関係を保っていた企業からも契約を終了すると宣言されています。契約終了を発表した企業を下記に記します。

Gap

adidas

Balenciaga

Vogue

所属事務所・レコードレーベル

Apple Musicの必聴プレイリストが削除

「Parler」を買収

TwitterやInstagramでの発言が批判され、SNSの運営から発言を削除されてきたウェスト氏は、言論の自由を約束するプラットフォームである「Parler」を買収します。Parlerは発言の統制がないTwitterのようなもので、2021年に起きたアメリカの国会議事堂襲撃事件にて民衆を煽った可能性が高いとして、問題視されていた過去をもっています。

カニエ氏の今後は?

adidasは、ウェスト氏とのコラボブランドであるAdidas Yeezy事業を直ちに停止すると発表しています。今後、新たな契約先を探すのは困難な状況であり、ファッション業界に居場所を失いつつあるといえるでしょう。

事件の渦中に、adidasやGAPとの契約が終了した暁には、独立する計画があることを公表していました。adidasやGAPなどの世界シェアの高い企業から問題視されたこともあり、これからも世間からの風当りは強いことが予想されます。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。何かと世間を騒がせているカニエ・ウェストについてまとめました。 音楽業界のみならず、ファッション業界でも類稀なる存在感をみせてきたウェスト氏でしたが、最近の発言が問題視されていることもあって、今後の彼の活動が注目されています。彼がファッション業界で打ち立てた功績は消えることはありませんが、自身のブランドが今後どうなっていくか、彼がファッション業界に再度居場所を見つけられるかは気になりますよね。今後の動向にもぜひ注目してみてください。

モードスケープでは、NIKEやadidasのYeezyシリーズをはじめ、LOUIS VUITTON×KANYE WESTなどコラボアイテムのお買取を強化しております。とりあえず値段だけ聞いて検討したいという場合は、LINE査定などで査定額を見積もることも可能です。お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

MODESCAPE

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