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ヴィンテージの再解釈:MASUのファッション哲学と新しい価値感

2024年9月21日

MASU

ヴィンテージの再解釈:MASUのファッション哲学と新しい価値感

ヴィンテージアイテムに現代的なエッセンスを加えて唯一無二のアイテムを展開するファッションブランド「MASU」。シンプルながらも個性を感じられるファッションは、多くのファッション愛好者から支持されています。
この記事ではMASUの概要と特徴とともに、後藤氏のこだわりが込められたアイテムの魅力を解説していきます。

MASUとは

ヴィンテージとモードを併せ持ち、日常的に身に付けられる洋服を作り上げているMASU。FASHION PRIZE OF TOKYO 2024でグランプリを授賞し、パリ・メンズ・ファッションウィークでのコレクション発表も果たしたブランドです。世界中から注目を集めているMASUとはどのようなブランドなのか。ここでは、その概要とデザイナーについてまとめています。

MASUのブランド概要

MASUは、2017年春夏シーズンにOEMやブランド事業を手掛けるソウキ(SOHIKI)によって立ち上げられたメンズブランドです。ブランドの名前は、日本語の敬語表現「〜ます」に由来しており、コンセプトは「マス/プロダクト(MASU / PRODUCT)」に基づいています。MASUは、定番とされる型の決まった服を再定義し、その型を尊重しながら現代の雰囲気を纏わせたアイテムを展開しています。

ブランドの転機は2018-19年秋冬シーズンに訪れました。当時25歳だった後藤愼平デザイナーが加入し、ブランド名を「MASU(エムエーエスユー)」に改称してリブランディングが行われました。後藤氏の加入により、MASUはさらに個性的で斬新なデザインを取り入れ、より多くの人々の注目を集めるようになりました。

MASUは、2023年8月にデザインと品質の高さが評価され、FASHION PRIZE OF TOKYO 2024でグランプリを受賞しました。この受賞により、2024年にはパリ・メンズ・ファッションウィークでコレクションを発表する機会を得ています。パリでの発表は、MASUの国際的な認知度を一層高め、ブランドの成長と進化を象徴する重要な一歩となりました。

デザイナー後藤愼平

デザイナー
出典 senken.co.jp

後藤愼平は、愛知県名古屋市生まれのデザイナーで、現在MASUのクリエイティブディレクターを務めています。高校卒業後、文化服装学院に入学し、卒業後は在学中にアルバイトをしていたライラに入社しました。21歳という若さで、同社のオリジナルブランド「セブン バイ セブン(SEVEN BY SEVEN)」の立ち上げに参加し、企画や生産管理を担当しました。その後、知人の紹介でソウキにデザイナーとして入社し、現在のMASUに至ります。

後藤氏のデザイン哲学は、彼のユニークな経歴に根ざしています。アルバイト時代には、膨大なビンテージ服のリメイクやお直しに携わり、貴重な資料となる服を解体して服作りを学びました。この経験が、他にはない独自の服作りに活かされており、後藤氏のデザインに一貫したオリジナリティをもたらしています。

また、彼のクリエイションの源泉は、日常生活で感じる不満や疑問、怒りなどの感情です。これらの感情の原因を突き詰め、それをプラスに転じて表現することを考えることで、インスピレーションを得ています。こうした感情をポジティブに変換するアプローチが、後藤氏の作品に深みと独自性を与えています。

また、過去の資料やコレクションブックなどから気になったものをピックアップして、自身が惹かれる共通点を見つけ出す作業を行っているそうです。そうすることで、自身を見つめ、コレクションの表現に活かしていると語っていました。

後藤氏のデザインは、伝統と現代性を融合させた独自の視点から生まれ、MASUのアイテムに新しい価値を提供しています。彼の革新的なアプローチと情熱が、これからもMASUの成長を支える原動力となることでしょう。

MASUのデザインの特徴

MASUのデザインは、ヴィンテージの魅力を現代的に再解釈するオリジナリティが光っています。後藤愼平デザイナーの手によるアイテムは、繊細なディテールと丁寧な仕立てが特徴で、過去のスタイルに新しい命を吹き込んでいます。男性らしさに優しさと繊細さを加えたデザインは、固定観念を打ち破り、新しいファッションの可能性を感じさせてくれますよ。

ここからは、MASUのデザインの特徴について見ていきましょう。

ヴィンテージを現代的なアプローチで再解釈

デザイナーの後藤氏は、MASUのデザインについて、過去のファッションからインスピレーションを得て、ヴィンテージスタイルを現代的に再解釈することを意識しているとインタビューで答えています。特に1950年代から1980年代のスタイルに焦点を当て、その時代特有のシルエットやカッティングを取り入れながら、現代のトレンドと見事に融合させています。

後藤愼平がデザイナーとして加入した2018-19年秋冬シーズン以降、MASUはリブランディングを経て、スポーツストリートスタイルからビンテージスタイルに変化していきます。後藤氏は、膨大なビンテージ服のリメイクやお直しの経験を持ち、その技術を活かしてMASUのデザインを作り上げてきました。彼の手によるヴィンテージの再解釈は、単なる懐古主義にとどまらず、過去の要素を現代の文脈に合わせて再構築することで、新たな価値を生み出しています。

丁寧なもの作り

MASUのアイテムは、絶妙なシルエット、細部にまでこだわったボタン使い、そして縫製のきめ細やかさが特徴です。手に取れば一点物のような丁寧な造りが感じられる品質を誇ります。

MASUの丁寧なものづくりは、縫製事業を行う会社SOHKIを母体に持つことで実現されています。手が込んだ縫製は通常コストがかかるため、高価になりがちですが、MASUはそのハードルをクリアしています。例えば、カットソーは1万2,000円から、パンツは2万5,000円から、アウターは3万9,000円からと、若手ブランドとしては手に取りやすい価格を実現しています。これは小ロット生産を余儀なくされる中でも、母体企業の支援によって高品質なアイテムを適正な価格で提供できているからです。

後藤氏はインタビューで「ただ売れそうな今っぽいものを作るのではなく、ちゃんと意味のあるものを作ることを大切にしている」と語っています。この理念は、MASUのアイテム全体に反映されており、価値を持つ製品作りに現れています。

優しさに満ちた新しい男性像

「男性だったらこうあるべきだ」という固定観念や風潮が昔から苦手だったと後藤氏は語っています。日本人男性のファッションの新しい道を模索するという理念を掲げ、男性の持つ繊細で優しい感性にフォーカスした服作りを行っています。この理念を具現化するために、MASUは従来のメンズファッションの枠を超えたデザインを取り入れています。

例えば、レディースでしか作られていなかったポップコーンニットをメンズで展開し、ランウェイショーではモデルにパンプスを履かせるなど、伝統的な性別の枠を超えた斬新な試みを行っています。

後藤氏は、MASUのコレクションに関して、「男性の中にも柔らかさや、キラキラした部分はあるし、そこにスポットライトを当てている感覚です。」と語っています。パリで開催された2024年コレクションでは、大半がオールブラックでまとめられていましたが、スパンコールやフロッキー加工で柔らかさや華やかさが取り入れられていました。


MASUの定番・人気アイテム

MASUのデザインや魅力をご確認いただけたかと思います。実際にどんなアイテムがあるのか、どんな雰囲気なのか見たいという方も多いでしょう。ここからは、実際のアイテムとその魅力について紹介していきます。

MASU MARBLE JEANS

MASU-MARBLE-JEANS

MARBLE JEANSはブランドを象徴するモチーフであるマーブル柄をレーザーブリーチで表現しています。有機的で繊細な柄を、最新技術であるレーザー加工を用いて仕上げており、その独特のデザインは一目で印象に残ります。

ベースとなる生地には、綾方向を交互に組み合わせて織られたブロークンデニムを採用しています。この生地は縮み防止として開発されたもので、デニムでありながらもモダンな表情を持ち合わせています。シルエットはストレートに近いフレアシルエットで、裾はスラックスのように仕上げられており、クラシックな印象を強めています。MARBLE JEANSは、MASUの丁寧なものづくりと先進的なデザインが凝縮されたアイテムです。

MASU ZIP-UP CLOVER STUDS COAT

MASU-ZIP-UP-CLOVER-STUDS-COAT

ZIP-UP CLOVER STUDS COATは、ヴィンテージのスポーツジャケットからインスピレーションを得たデザインです。上質なダブルフェイスの生地を用い、裂きながら手まつりでソフトに仕立てられたこのコートは、独自の風合いが魅力。メタルのクローバーモチーフがソフトな生地の上でアクセントとなり、ブランドの象徴として際立っています。

ZIP-UPのディテール、大胆な襟、強くカーブした袖などが特徴で、ゆとりのあるシルエットにメンズウェアの確かな要素を取り入れています。また、「旧い男性像を葬り去ろう」というメッセージが込められた十字架のファスナーが付いており、MASUが表現する男性像を象徴する一着となっています。

MASU POPCORN SWEAT SHIRTS

MASU-POPCORN-SWEAT-SHIRTS

POPCORN SWEAT SHIRTSは、手絞りと熱による形状記憶技術で作られたポップコーン・トップスをメンズ向けに再解釈したデザインです。ポップコーン加工は90年代に流行し、レディースアイテムに取り入れられました。性別の域を越えた服作りをするという理念が具現化されたアイテムです。

また、プリントはヴィンテージのスウェットのような色褪せた質感を表現しています。そして、ポップコーンシリーズは天使や楽器など、メッセージ性の高いイラストが描かれています。

FLOWER-CUT LEATHER TRUCKER JACKET

FLOWER-CUT-LEATHER-TRUCKER-JACKET

ブランドのシグネチャーであるレーザーカットデザインを駆使したレザージャケットです。このジャケットは、デニムジャケットを彷彿とさせるデザインをMASUらしいシルエットに改良したもので、無骨な型と花柄の全面カットワークのコントラストが特徴的です。

使用されている素材はゴートスキンで、柔らかく耐久性があり、着心地が良いだけでなく、長年使用することで経年変化も楽しめます。裏面には補強の役割を果たすコーティングが施されており、さらに輝く箔が使用されていることで、見えない部分にまで細部へのこだわりが感じられます。このジャケットは、夏にはTシャツの上に、涼しい季節にはニットの上に羽織ることで、異なる素材の組み合わせを楽しむことができ、一年を通して着用できる一着です。

シルクシャツ

シルクシャツ

FUR PRINT SILK SHIRTSは、毛皮の質感をインクジェットでグラフィックとして表現したシルクシャツです。毛皮製品はメンズファッションでは取り入れにくく、今日では様々な問題で市場で見る機会が減っていますが、このシャツはそんな毛皮への思いを馳せたデザインとなっています。本物の毛皮ならアウターアイテムになるところを、シルクシャツとして生まれ変わらせることで、新しい着方を楽しめます。

襟のストラップは、トレンチコートのように襟を立てて一周回して使うことができるデザインになっており、シルクの柔らかさと高級感が特徴です。MASUの革新的なアプローチが詰まったこのシルクシャツは、伝統と現代の要素を見事に融合させた一着です。

テーラードジャケット

テーラードジャケット

WIDE LAPEL TAILORED JACKETは、後藤氏の幼少期の思い出を反映した花のモチーフが刺繍されています。この花柄は、後藤氏が幼い頃に手にしたハンカチーフからインスピレーションを受け、丁寧に再現されたものです。土台となる生地には、宮廷の庭師が纏っていた作業服の素材であるコーデュロイを採用しており、この生地の歴史と花柄刺繍の組み合わせが美しい物語を紡いでいます。

ジャケットは、しっかりとした胸の毛芯や立体的な肩パットで紳士的に仕立てられていますが、長めの着丈、ワイドなラペル、フレアシルエットの袖口など、遊び心が随所に感じられます。まるで宮廷の庭師がこっそり仕立てたかのような、想像を掻き立てるデザインが特徴です。MASUの独創的なデザインと細部へのこだわりが詰まったこのジャケットは、一着で物語を語る魅力的なアイテムです。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。 MASUのアイテム・感性は、独自のスタイルを持つブランドとして広く認知されています。2024年にはパリでコレクションデビューを果たし日本国内外での人気も確固たるものとしており、今後の飛躍が更に期待されます。
モードスケープではMASUの買取を強化しています。アイテムの価値を適正に反映し、最高額を見出す査定をいたします。MASUのアイテムを売りに出すか迷っている場合にも、是非モードスケープにご相談下さい。とりあえず値段だけ聞いて検討したいという場合は、LINE査定などで査定額を見積もることも可能です。お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

MODESCAPE

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