大人が楽しめるストリートウェア NOAH
ストリートウェアブームが続いている。ストリートブランドに定義されるブランドは好調で、東京の街中やインスタグラムでも着用者が多く、現在のメインストリームであることが窺える。
シュプリーム、ナイキ、オフホワイトといったストリートを牽引するブランドは、新シーズンのラインナップのうち何種類かは完売させ、再販市場ではプレミア価格がつく。
今のトレンドのファッションを楽しみたいなら、それらのブランドを身に着けておけば間違いない。しかし、30、40代に入った大人が着るには少々ヤンチャすぎるかもしれない。
実際そう思って敬遠している人も少なからずいることだろう。
そこでそんな大人メンズに、大人が着るべきストリートブランド、ノア(NOAH)をご紹介したい。
ノア(NOAH)はどんなブランド?
ノア(NOAH)はニューヨーク生まれのブランド。シュプリームに15年間在籍し、デザインディレクターも経験したブレンドン・バベンジンが創業した。創業者がシュプリーム出身というだけあって、ストリートブランドと定義されるし、実際そうした要素はあるが、バベンジン本人は“パーソナルライフスタイルブランド”と定義する。
https://www.instagram.com/p/83bCdSgf8P/?taken-by=noahclothing
なぜストリートブランドではなく、パーソナルライフスタイルブランドなのか
ノア(NOAH)のテイストは、一言でいってベーシック。ニューヨーク、ロンドン、原宿にある直営店や取扱店では、Tシャツ、プルオーバーパーカー、キャップなどを定番アイテムとして揃え、他にシーズンアイテムを在庫する。定番アイテムにはロゴ入りのものが多く、いわゆるストリートウェアと呼べるが、どれも、男女どちらが着ていても違和感がないし、子供が着ていてもかわいいし年配の人が着ていてもカジュアルでいい雰囲気のお年寄りになる、誰もが親しみやすい洋服だ。シーズンアイテムもバベンジンのキャリアが反映されているような、ストリートやスケート、音楽などのカルチャーを感じるコレクションになっているが、アバンギャルドとかエッジィといった印象はなく、幅広い人が着ることのできる服が揃っている。
カルチャーを感じることができる服でありながら、リラックスした雰囲気で誰が着ていてもおかしくはない。落ち着き始めた大人メンズの服はそのぐらい力が抜けている方がいいかもしれない。
https://www.instagram.com/p/9cEltUgf4j/?taken-by=noahclothing
大人メンズなら、サスティナビリティにも配慮したい
洋服にこだわることは、言わずもがな消費行動の一つだ。こだわって高価な洋服を買うのは経済に貢献していると言えるが、一方で皮革や毛皮など希少な素材を使った洋服を買うことは、環境負荷に加担しているとも言える。
ドがつくほどメジャーなブランドも、労働力を買い叩いて劣悪な環境で働かせたりして批判を浴びることがあるが、大人を自負するならそういった社会問題にも配慮して洋服も選びたい。
その点、ノア(NOAH)はベストな選択肢と言えるかもしれない。
https://www.instagram.com/p/BNF1lO5gGi0/?utm_source=ig_embed
上のインスタグラムの投稿は、ノア(NOAH)のアカウントがポストした、パーカー一着を作って販売するまでのコストを図式化したもの。他にも、アパレル業界全体の梱包方法に疑問を投げかけたり、リサイクル材を導入すべきかどうかなどをSNS上で議論したり、自分たちのビジネスが不幸を産まないためにどうしたらいいか、常に気にかけているようだ。コストに見合わない低価格や無理な納期、生産量などで誰かを不幸にしているブランドが時々取り沙汰されるが、規模が大きくなりすぎたりするとそういったことも起こりうる。それに加担しない努力をさせてくれるのがノア(NOAH)かもしれない。
クリエイティブディレクター、バベンジンの日本への信頼
ブレンドン・バベンジンは、日本での展開に当たって成功を確信していた。ノア(NOAH)の日本進出を手がけたのは、人気セレクトショプのジャーナルスタンダードなどを展開するベイクルーズだが、同社も、ノア(NOAH)は特定のスタイルにとらわれないながらも“ブランドらしさ”を確立し、日本市場でも受け入れられると考えたという。何よりも、バベンジン本人は、日本人は完成品だけでなくプロダクトにまつわるストーリーやどんなインスピレーションを基に作られたかにも興味を示す人が多いと感じでいるらしく、ノア(NOAH)がそういう人たちに支持されると感じたらしい。確かに、素材の産地や製法にこだわって成功するドメスティックブランドも多いため、バベンジンの考えは見当違いではないだろう。日本の服好きとしては嬉しい見立てであるが、そんな風に思って良いプロダクトを提供してくれるブランドなら応援したいものだ。
この記事を書いた人
MODESCAPE
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