Yohji Yamamotoとタッグを組んだブランドの数々
山本耀司氏が1972年にY’sを立ち上げてから40年以上。この長い歴史の中でYohji Yamamoto、Y’sは様々なブランドとのコラボレーションを発表し、ファッションの新しい可能性を生み出してきました。その中には有名なコラボレーションから、ちょっと意外なものまで様々。
今回はヨウジヤマモトが過去にコラボレーションしてきたブランドの一部を紹介致します。
【adidas / アディダス】
Yohji Yamamotoの代表的なコラボレーションといえばadidas。
2001年のHOMMEとFEMMEのコレクションで『adidas for Yohji Yamamoto』としてフットウェアのみ展開したことをきっかけに、2003年から『Y-3』がスタート。現在ではデザイナーズブランドとスポーツブランドのコラボレーションは当たり前になっていますが、当時は新鮮かつ斬新なものでした。
こちらはMODESCAPEで過去にお買い取りさせて頂いた商品。
Yohji Yamamotoらしいオールブラックカラーリングにadidasのロゴが赤い糸で刺繍された絶妙なデザイン。ボクシングスニーカーのようなモデルですが、モードファッションと合わせても全く違和感がなく、双方の魅力が引き出されています。2005年に発売されたものなので今から10年以上前のアイテムですが、全く古さを感じないのが凄いところです。
【Justin Davis / ジャスティン デイビス】
ニューヨーク出身のデザイナー、ジャスティン・デイビスが立ち上げたシルバージュエリーブランド『Justin Davis 』。国内での知名度も高く、ラグジュアリーかつ繊細なデザインで人気のブランドです。過去に『Yohji Yamamoto POUR HOMME』と『Y’s for men』のラインとコラボレーションし、シルバーアクセサリーやレザージャケットなどが発売されました。 中でも非常に珍しいアイテムがルックで着用されたこちらのジャケット。
出典:https://www.fashion-press.net/collections/322
注目すべきはボタン。
画像ではわかりにくいのですが、全てシルバー製のボタンになっています。しかもただの銀ボタンではなく、全てのボタンに六芒星が刻まれており、縁の部分には両ブランドのネーム入り。なんとも贅沢な仕上がりです。
【MONCLER / モンクレール】
あまり知られていませんが、世界的なダウンウェアであるMONCLERとも過去にコラボレーションアイテムを展開しています。リリースアイテムはもちろんダウンジャケット。2005年秋冬に『Y’s』、『Y’s for men』の2つのラインとコラボレーションアイテムを展開しました。ダウンジャケットというと、ファッションアイテムというよりは防寒性重視の面が大きいイメージでしたが、コラボアイテムはファッション性と防寒性を兼ね備えた仕上がりになっています。
こちらは過去にお買い取りさせていただいたY’s × MONCLERのアイテム。
上半身はダウンジャケットによく用いられるナイロン素材ですが、下半分はフラノ素材になっています。そして特筆すべきは美しいシルエット。身頃がシェイプされており、着ぶくれすることなく女性らしいシルエットで着用することができます。2000年代半ばのダウンジャケットといえばナイロン製がほとんどでしたが、いち早くナイロン以外の素材を取り入れているあたりが流石です。
【DAINESE / ダイネーゼ】
あまり聞き慣れないブランドかもしれませんが、ダイネーゼはモーターサイクルウェアを展開するイタリアの老舗ブランド。世界で初めてモーターサイクル用プロテクターを開発したメーカーとしても知られています。そんなDAINESE とのコラボレーションは2004年秋冬のコレクションで展開されていました。
背面の画像がないので伝えづらいですが、ダイネーゼ製のモーターサイクルジャケットにYohji Yamamotoのロゴパッチを背面に取り付けたスペシャルなデザイン。リアルクローズかと聞かれたら微妙なところですが、コレクターなら押さえておきたい一着だと思います。画像のジャケットの他にも数型のレザーアウターとデニムパンツなどが展開されていました。今ではあまり市場で見かけることのない稀少なアイテムです。
【Dr.Marten / ドクターマーチン】
イギリスのフットウェアブランドDr.Martensとのコラボレーション。現在では定番化しているのでご存じの方も多いのではないでしょうか。若者を中心に支持を得ており、うちのお客様でも履いてる方をよく見かけます。
コラボアイテムは勿論シューズやブーツ等のフットウェア。
プレーントゥシューズや、センターにファスナーが配された10ホールブーツなど、ドクターマーチンの定番のモデルにヨウジのエッセンスをうまく取り入れられたデザインが特徴です。Yohji Yamamotoの服にマッチするのはもちろんですが、幅広いスタイルに合わせることのできる汎用性の高さも魅力。
【Salvatore Ferragamo / サルバトーレ フェラガモ】
イタリアの老舗ブランド、フェラガモとのコラボレーション。こちらのコラボレーションもあまり知られていませんが、シューズを8型展開していました。こちらがミニコレクションとして発表されたラインナップの一部。
FEMMEとのコラボレーションだったのでレディースの展開のみでしたが、デザイン自体はメンズでも違和感なく履けそうなものが多いですね。ちなみに当時の販売価格は65,100円~143,500円。なんとなくですがダブルネームにしては良心的な価格?な気がします。
【NEW ERA / ニューエラ】
こちらは最近のコラボレーションなのでご存じの方も多いのではないでしょうか。ストリートを代表するブランド『NEWERA』とのコラボレーション。モードを長年牽引してきたブランドと、ストリートを代表するブランドのコラボレーションは発売前から話題となりました。
こちらは2013年に発売されたY’s x NEWERAのファーストコレクションアイテム。
出典:https://www.fashion-press.net/news/8274
ベースデザインはNEWERAのものですが、Y’sのために生産された特別なギャバジン生地を使用しており、後部に白いフェルトでロゴをいれたスペシャルな仕上がりになっています。その後も定番としてコラボは継続され、キャップやバックパックにYohji Yamamotoのシグネチャーロゴの刺繍を施したアイテムはストリートシーンを席巻し、ヨウジを買った事がないという人でも取り入れるまでになりました。昨今巻き起こっている“ロゴ”のブームとYohji Yamamotoがもつブランド力が相乗して爆発的に人気がでたものだと思います。価格帯もメインラインと比べると手が出しやすい値段なので、Yohji Yamamotoを知るための入り口としての役割もあるのかもしれません。
【TADY&KING / タディー&キング】
カルト的な人気を誇るブランドgoro’sの創設者である高橋ゴロー氏の正当継承者である田尻種杉氏が手がけるインディアンジュエリーブランド。シルバー製のリングや、ブレスレット、レザーウォレットなどの小物を展開していました。他のコラボレーションでも同様ですが生産数が少なく、稀少なコラボレーションです。
【HIROMU TAKAHARA / ヒロムタカハラ】
ファッションブランド『Roen』の創設者、高原啓(タカハラ ヒロム)が手掛けるハイエンドシューズレーベルのHIROMU TAKAHARAとのコラボレーション。 Yohji Yamamoto POUR HOMMEのラインとコラボし、ブーツやシューズなどのフットウェアを展開していました。こちらは当社でお買い取りさせていただいたモデル。
時代が反映されているかのようなポインテッドトゥデザインが特徴。ハードな印象ですが、メダリオンを施すことによって上品な印象に仕上がっています。また、サイドがゴア仕様になっているので脱ぎ履きのしやすさも嬉しいところです。
【OZONO / オオゾノ (SPOTTED HORSE CRAFT / スポテッドホースクラフト)】
日本のデニムブランドであるOZONO(SPOTTED HORSE CRAFT)とのコラボレーション。あまりご存じのない方も多いかと思いますが、スポテッドホース × ヨウジは隠れた定番コラボレーションです。そんなスポテッドホースとのファーストコラボレーションは今から15年以上前の2002年が最初。スポテッドホース独自の加工技術“MAGIC WASH”を用いたデニムコレクションは、これまでデニムのイメージがなかったYohji Yamamotoに新しい風を吹き込みました。
2002年のコラボレーション以降もヨウジのデニム製品に関わり続け、2008年~2010年の間は業務委託契約を結んでいます。そして2011年、スポテッドホースは服飾26年間の実績と岡山の縫製工場修行経験の集大成として、新しいデニムブランド『OZONO』の立ち上げます。『OZONO』の立ち上げ後もヨウジとの関係は変わらず、2011年、2013年にコラボレーションアイテムを発表しています。今後のコラボレーションも楽しみなタッグの一つです。
【Borsalino】
数々のスターたちが愛用したBorsalinoとも過去にコラボレーションしています。山本耀司氏とボルサリーノの付き合いは今から十数年前。ボルサリーノ社がまだ独立してやっていたときに、山本耀司氏に毎年ソフトハットを一つプレゼントとして送っていたそうです。その中の一つは山本耀司氏のためだけに制作された特別なものも。山本耀司氏のアイコンとも言えるソフト帽ですが、その特別なハットは破けてもミシンで補強して愛用し続けているそうです。そんな間柄であるからこそ生まれたコラボレーションアイテムは期待せずにはいられません。
コラボレーションしたラインはYohji Yamamoto POUR HOMMEとY’s for men RED LABEL(通称 赤ラベル)。ちなみに赤ラベルは1993年から2003年までの10年間展開しており、山本耀司自身が着ることを想定したデザイン、サイジングの服を提案するラインとして現在でも人気の高いラインです。
こちらが赤ラペルとボルサリーノがコラボしたアイテム。
なんとも贅沢なオールレザー仕様のハット。あえて赤ラベルとコラボレーションするあたりが両者の関係性を示してる気がします。現在ではコラボレーションは終了してしまっていますが、復活に期待したいところですね。
少し長くなってしまいましたが、今回ご紹介した以外にもREADYMADEやTALKING ABOUT THE ABSTRACTIONなどの国内ブランドとのコラボレーションも積極的に行っています。今後もどんなブランドとコラボレーションアイテムを展開するのか楽しみですね。
MODESCAPEではコラボレーションアイテムなどの稀少なアイテムを高価買取させていただいております。Yohji Yamamotoのお買い取りはMODESCAPEに是非お任せください。
この記事を書いた人
MODESCAPE
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